アーユルヴェーダとは?

アーユルヴェーダはその最古の書物が紀元前2000年以上と言われる、世界でも最も歴史ある医学体系です。実際にはそれ以前に口伝の時代がずっと続いていたと言われています。
”アーユ”は”人生、健康”を、”ヴェーダ”は”知恵”の意味、つまり”健康な生き方の知恵”ということになります。

アーユルヴェーダでは体、マインド、魂からなる人間全体を癒します。
健康な人生を歩むための予防医学、病を癒すための治療法が記されています。

基本概念

アーユルヴェーダではこの世に生きる存在はみな体、マインド、魂を持ち、人間は大宇宙の縮図である、とする。
そして宇宙も私たちも5つの自然要素(地:固体、体を作る 水:液体、融合 火:光、熱 空気:気体、動き スペース:場)から構成される。

人間と宇宙(自然)は常に互いに影響しあい、互いに5つの要素を交換し恒常性を保っている。この動きは(同増ー異減)の法則に則っている。この相互関係の上で調和がとれている状態を健康と言う。不調和は病の元となる。

たとえば
地の要素:摂った食物で筋肉を作る
水の要素:水を飲む 冷える 
火の要素:ひなたぼっこをする 温まる
空気の要素:歩く、走る etc.
スペースの要素:身体の占める体積、消化管など・・

アーユルヴェーダ 全体像を把握しよう

アーユルヴェーダってどこから来たの?

アーユルヴェーダの紀元は宇宙創造までさかのぼると言われています。アーユルヴェーダの知恵は宇宙創造の神 ブラフマからアーユルヴェーダの神ダンワンタリに授けられ、それを賢者達が深い瞑想の中で受け取ったものが長い間口伝にて伝えられ、紀元前2000年ごろより書物として残されるようになりました。

ダンワンタリはビシュヌ神の化身でアーユルヴェーダの神様である。4つの腕を持ち、その一つにはハーブを、もう一つには若返りの薬アムリタを持っている。もひとつの手にヒル(治療に使う)または経典を持っている。プラナスにはダンワンタリは宇宙のミルクから阿修羅から取り戻したアムリタを持って出現したと言われています。

まとめ:アーユルヴェーダは宇宙から来ました!

アーユルヴェーダの宇宙観

ヨガやアーユルヴェーダでは人間は宇宙の縮図であるとします。例えば人間は宇宙のことを意識することで自分自身が宇宙と一体となる体験、サマディ、梵我一如 ができます、悟りとなるわけです。

つまり、この宇宙が始まる前すべては一つだった、神そのものであった。あるとき、神様は遊び心から宇宙ゲームを始めました。自分一人で何人もの役割を演じてごっこ遊びです。ごっこ遊びも本格的になりすごい数のキャラを作り、ゲームは複雑になりました。これが今の世の中です。このゲームではそれぞれのキャラが互いに影響し合いながら試練を積んで学びを得て成長していくのです。不完全な存在として生きることで苦しみますが、その分喜びも深く体験することができます。それが人生です。 神様がいつかごっこ遊びを止めるとき、この世に存在するすべては一つに戻ります。
私たちはこの神様の創造された人生ゲームの参加者です。ゲームを上手くプレイするにはルールとゴールを把握することが肝心です。

アーユルヴェーダの知恵はこの人生ゲームの中で私たちが自然から得られるお助けグッズ(ハーブなど)や、長寿、健康を得るための生活方法などが記されています。

それらの知恵は何千年もの間、多くの人が試し効果を実証してきた、安心安全な手法です。
情報の洪水状態の日本で健康に生きるには、確かな知恵を一つ大切にしてぶれないことです。

そしてこの宇宙は5つの自然要素からなり、私たちと宇宙(つまり自然)は互いに物質やエネルギーの交換をしながら生命を、恒常性を、維持しています。宇宙の一員としての人間存在と自然を理解することで、調和し最大限の恵みを得て生きることができるのです。

まとめ:エネルギーでいっぱいに満たされた宇宙のゆりかごで私たちは生かされているのでした〜足りないものはないんです、使い方次第だったようです。

エネルギーって?

エネルギー、波動、気、プラーナ etc… ヨガやアーユルヴェーダなどの話には必ず出てくる、” エネルギー” って?

アーユルヴェーダやヨガの宇宙観では、この宇宙は 宇宙意識(プルーシャ)とエネルギー(プラクリティ)からなります。つまり、意識とはそれそれの個体(有機体と無機物質)の本質、例えば ”木”は木としての意識を、石は石としての、犬は犬としての意識を持っています。 エネルギーとはすべての物質とそれら有機体を生かしめている、また無機物質を動かしている力すべてをさします。木の幹や葉、根を構成している物質(炭素、窒素、水素、酸素など)と木の生命活動を維持している力(光合成をする仕組みのエネルギーや水を吸い上げる力など)、石はその組成物質とそれらが固体として結合する力、犬は犬の身体を構成する物質とその生命機能を維持するエネルギー(体温を作るしくみのエネルギー、消化代謝のエネルギー、血液循環のエネルギー、呼吸するためのエネルギー、感覚を知覚するエネルギー、行動のエネルギーなど)

物質そのものがエネルギーであるというのは、一つの原子、例えば 水素原子であれば、水素原子であるという自覚!(プルーシャ)、原子核や電子といった物質と原子核の周りを電子が回るエネルギーを合わせてプラクリティと言います。

まとめ:私たちに見えるもの触れられるものすべての物質とそれらを機能する動かす力、すべてがエネルギーです。
尚、エネルギーには様々な”種類” ”機能” ”性質” ”状態” があります。

エネルギーの種類 パンチャマハブータス 5つの自然エネルギー

宇宙に存在する基本的エネルギーは 土、水、火、空気、スペースの5つの種類があります。

原子を例にすると
土:物質を構成する力 (原子核、電子、中性子)
水:物質をつなげる力 (電子を原子核に引きつける力、結合エネルギー)
火:反応する力 (原子の持つ潜在的エネルギー)
空気:動かす力 (電子が原子核のまわりを回る)
スペース:存在するスペース 

人間を例にすると
土:骨格、肉体 
水:体液、消化液など
火:消化酵素やホルモンの反応、体熱、精神活動
空気:筋肉を動かす力、血液循環、まばたき、思考感情の動き
スペース:消化管や体腔、呼吸器官、循環器官の中のスペース

まとめ:エネルギーって決してオカルトやあやしいものではありません。。ただそこら中にあるものです!

健康とは?幸せとは?

健康への関心はますます高まるばかりですが、結局のところ 健康とはどんな状態のことをいうのでしょうか。 健康とは心身の状態が良く、その人の持っている才能・資質を発揮して生きる上で心や体がその行動や活動の妨げにならないことではないでしょうか。まずは自身の身体を健康に保つために食事や排泄、睡眠など、基本的な生命維持活動がうまく機能していること、その次にはより人間らしい活動、仕事したり、趣味のことをしたり、旅行などの娯楽を楽しむために心や体がその活動を制限しないこと。
人によってその活動の範囲が違いますので、健康や幸せの基準もそれぞれだと思います。

アーユルヴェーダの知恵に従って生きる人はこの人生の科学に護られる。

アーユルヴェーダの知恵をより深く理解し生かすことでその恩恵にあずかることができる。

寿命について

人間の寿命は本来100年。
100歳まで生きた人を長寿といい、100歳未満の人を短命と言います。

ひとこと:日本の平均寿命が世界一(に近い)とはいえ、大抵の人は短命!なんですね。。アーユルヴェーダ的には。。 私も人生折り返した、と思ってたけどまだしばらく前半!でした。。

人生の質とは 

幸せな人生とは sukhayu सुखायु

心身に慢性の病が無く、感覚器(五感)や行動器(口,手,脚,性器,排泄器)が上手く機能し、良い行いをして若々しく、体力、精力に恵まれ、人々に評価され、ストレスを強いられることの無い人生を”幸せな人生”という。また不摂生やプライドに囚われないための知性と精神力を有し、人々を助け精神的な成長を求め、豊かさに恵まれた人生。

このように人はその自身の心や身体の中の調和と社会との調和があって幸せな人生と言えます。

不幸せな人生とは asukhayu असुखायु

無意識の行動や無知のために人生で間違いを犯し、”幸せな人生”の反対の人生を歩む。常に苦しみながらも、その原因に気付くための意識がはっきりしていないために過ちを繰り返すことになる。成長や調和にかけた苦しみの多い人生となる。

そのため、幸せな人生を歩むには最低限の人生の知恵を知ることが大切です。例えば、健康を維持する食事の仕方や心身に負担をかけすぎない生活の仕方や心構えなど。

良い人生とは  hitayu हितायु

古い知恵を大切にし、思考・会話・行動においていかなる人をも害せず、親切心・思いやり・実直な信条を持って人生を生き、家庭内・社会に和をもたらし、自身のネガティブな感情(怒り・葛藤・激情・プライド・情熱・妬みなど)に囚われること無く、身の回りの人々と健康で仲良く幸せに暮らす人生。

良くない人生とは ahitayu अहितायु

自身の好みや思い込みによって行動し、怒りや葛藤などのネガティブな感情に囚われ、人の迷惑を顧みず自身の利益のみを優先する。こういった人々は疑い深く破滅的でさまざまな心身の症状に悩まされる。

ひとこと:調和や精神性をとても重視していますね。アーユルヴェーダではこういったビジョンを持って私たちの人生を幸せな、良い方向に持っていくための処方箋です。  

予防医学としてのアーユルヴェーダ swasthavritha स्वस्थवृत्त

健康な人が健康を維持するための処方箋。
せっかく持って生まれた身体をできるだけ大切に良い状態に保つための習慣を学びましょう。

日々の過ごし方 ディナチャリヤ  dinacharya  दिनचर्य

現代の私たちの生活はめまぐるしい変化と競争社会の中で十分な休息を得られないばかりか、規則正しい生活も侭ならず(食事・睡眠・排泄の時間も十分でない方の多いこと!)、またストレスのために喫煙や飲酒や乱れた食生活が習慣化することで更なる心身への悪循環をもたらしています。医療が進歩したとはいえ、半生を費やしストレスを抱えつつ働いて稼いだ財産が人生の後半にはそのまま医療費となってしまうのでは何とも悲しいではありませんか。

今こそ、心身のバランスをとり自然と調和して生きるための正しい生活術を知り、実践しましょう。

ディナチャリヤ:
起床    日の出2時間前に起床する。
排泄    排便・排尿
歯磨き   
舌磨き   
洗顔
洗眼
アンジャナ 目を浄化するハーブを塗る
ナスヤ   ハーブオイルを点鼻
うがい
ハーブタバコ
アビヤンガ 全身にオイルを塗る
点耳    ハーブオイルを点耳
体操   
パウダーマッサージ
入浴
食事
これらをこの順番で行うことにより健康を維持することができます。

ひとこと:さらに言うならば、ストレスいっぱいで悪循環の優れない体調を抱え、その治療法を探し求めてこの情報社会の海の中で右往左往し、症状を和らげるためのさまざまな商品や薬、健康法を試し試行錯誤を繰り返す。。そんな何重もの悪循環に陥る前に、少なくとも数千年の歴史を持つ(その歴史の分だけ成果が保証されている)確かな健康法に着いて行こう〜! と、未病の私は思ったのです。。

季節の過ごし方 リトゥチャリヤ ritucharya ऋतुचर्य

ストレスが多く、時間的精神的余裕もない現代人の生活において、季節の変化というのは特に体調を崩しやすいポイントになります。すでに慢性化しつつある心身の不調がある場合には、ちょっとした気候の変化からも致命的な影響を受けないとも限りません。

季節が移り変わるに従い、私たちの体内環境の調整が合わせて上手く行われることが健康を保つポイントです。健康であれば自然に順応するはずですが、知らぬ間に”自然の摂理”に反する行動をしないようにするための知恵でもあります。

春〜夏  Uttarayana : 徐々に気温が上昇していくにつれてアグニ(消化能力)が落ちるので体力も落ちて行く時期。
秋〜冬  Dakshinayana:外気温が下がり、アグニが強まり栄養のあるものを消化吸収することができるので身体を作り、体力が増す時期。

ひとこと:本来の本能がしっかりしているならば、身体の声を聞いていれば季節に順応できるはずです。が、私たちは刺激の多い、空調など人工的な設備環境の中で暮らしているために本当の身体の声が聞き取れなくなっていると思うのです。例えば、夏に辛いもの、消化の重い肉類を食すこと、アルコール類を摂ることはリトゥチャリヤに反する不健康の元なのです。。なので、今一度、基本の生活法について学ぶ必要があると思うのです。。。そして、このちょっとした知恵が私たちや身近な人々の将来の病を少しでも遠ざけてくれるなら、なんて手軽で素晴らしいと思いませんか〜

プラクリティ

生来の体質。両親の体質、妊娠中の子宮内の状態、妊娠中の母親の食生活、胎児が本来持つ性質、などにより基本的な体質がきまります。
自分の体質を知ることで、心身の性質、どんな病気になりやすいか、普段の生活の中で気をつけることになります。

ヴァータタイプ

ヴァータの人は背が高いかまたは細身で体力はあまりない。体重は平均以下で病気への抵抗があまりなく体調を崩しやすい。消化力や代謝は変化しやすく不安定である。そのために安定した強い身体を作ることができない。一般に寿命は平均以下である。体調や精神状態が安定しないため一定の仕事を続けることが出来ない。そのため目標を達成することが難しい。このタイプの人はストレスが少ない仕事で長期の集中力を必要としないものが良い。またエアコンの室内での作業も適さない。そのような環境に長い間置かれると神経(頭痛、神経痛)、骨、関節の症状や便秘、体重の減少などに悩まされる。

対処法:
甘い塩っぱい酸っぱいものを食べる
水分と油分をとる
加熱した温かい食事をする(生のものを避ける)
オイルマッサージをする (せめて頭頂と脚の裏だけでも)
冷えない様に温かくする
刺激、変化を抑えた、規則正しい生活をする

まとめ:現代的な細身で情報に敏感、アイデア話題豊富社交的なタイプな人。

ピッタタイプ

ピッタの人は消化や代謝の力が早い。そのため燃料となる食べ物や飲み物の補給が欠かせない。消化力が強いので食べ物を消化吸収して丈夫な身体を作ることが出来る。しかし体内の代謝が早いので寿命は平均以下であることが多い。肌は柔らかくしっとりとしている。若はげや白髪になるのが早い。短気ではあるが仕事をきちんとこなす体力と精神力を持つ。知的で思考力や判断力に優れる。物事に興味を持ち知識豊富で創造的である。
このタイプの人は涼しい環境で知的創造的な作業をするのが向いている。化学薬品や染料、石油系、火を扱う作業は向いていない。

対処法:
苦い渋い甘いものを食べる
水分を十分にとる 
冷ます食品を摂る(乳製品、穀物、サラダ、熟した果物など)
熱が籠らない様に室温や服装の調整をする
感情を発散する
頑張りすぎない

まとめ:意思やしっかりした考えを持つ中肉中背のリーダータイプの人。 

カッパタイプ

カッパの人は体力があり強靭、大柄で筋力がある。生来、精力、免疫力に恵まれ健康で長寿である。滑らかで深い声で話し、容姿にも恵まれている。消化や代謝には時間がかかるため、一度の食事の量は多くない。もの静かで穏やかな性質である。
このタイプの人は重労働やストレスのかかる仕事もこなすことができる。人間関係をスムーズに保つのが得意である。寒く湿気のある場所での作業は向かない。肥満や関節、心臓の症状に気をつけること。

対処法:
辛い苦い渋いものを食べる。(スパイスやハーブを使う)
温かく油分水分の少なめの食事を摂る
冷えない様に温かくする。
適度な運動、刺激のある生活を送る
過度の睡眠や食べ過ぎ、運動不足にならない様に。

まとめ:体格がよく、おだやかで忍耐強いタイプの人。

その他、複合型体質 ヴァータ&ピッタ、ピッタ&カッパ,ヴァータ&カッパ、ヴァータ&ピッタ&カッパタイプ があります。

ひとこと:自分のプラクリティを知る、ということに力を入れる必要はありませんが、参考にはなると思います。つまり冷えやすい人は冷えない様に、乾きやすい人は水分をとって、ということです。。多くの人は複合体質なので季節によって対処法が変わるタイプです。私自身も実はさまざまなタイプに診断されたことがあります。普段の生活の中で、ああ乾いて来たなヴァータだな、と思ったらヴァータ対策を、熱籠ってきたな〜となったらピッタ対策をしています。 気楽に活用してみましょう〜