アーユルヴェーダやさしい基礎講座3 ::インド流::

アーユルヴェーダやさしい基礎講座3

アーユルヴェーダ的人間のなりたち kriya sarira क्रिया शारीर




アーユルヴェーダ的 身体構造
ドーシャ doṣa
(生命維持機能) 
1.身体的ドーシャ(ヴァータ、ピッタ、カッパ)
2.精神的ドーシャ (サットヴァ、ラジャ、タマ)
ダトゥsapta dhātu
(身体構造) 


ラサ(血漿)ラクタ(血液)マムサ(筋肉)メーダ(脂肪)アスティ(骨)マッジャ(骨髄)シュクラ(生殖細胞)
※かっこ内の部位と関係しますが、同一ではありません。 

マラ malas
(排泄物) 
便、尿、汗
アグニ agni
(消化、代謝力) 
1ジャタラアグニ(消化能力)
5ブータアグニ(5つの自然エネルギーを取り入れて使う力)
7 ダトゥアグニ(消化して得たエネルギーを各ダトゥに変える力)
プラクリティ
prakṛti
(体質) 
生まれ持ったトリドーシャ機能による体質
オジャ
oja
(生命力) 
精力、生命力、免疫力



トリドーシャ

pancha MB and doshas.gifアーユルヴェーダと言えば、ヴァータ、ピッタ、カッパの体質診断を思い浮かべる方も多いと思います。ここではまず、私たちの身体の中でヴァータ、ピッタ、カッパがどのように存在し、機能を果たしているのか、というお話です。

パンチャマハブータ、つまり5つの自然要素(土・水・火・空気・スペース)からこの宇宙、私たちはなっていますが、このうち空気とスペースの要素がヴァータ、水と火の要素がピッタ、土と水要素がカッパとなり心身の生命維持の役割を担っています。この3つの力をトリドーシャと言います。

つまりトリドーシャがバランス良く機能している状態が健康であると言えます。

ヴァータ vata

空気とスペースのエネルギーからなる。
身体内でのすべての物質や部位を動かす。

例)瞼を動かす、心臓を動かす、血液が循環する、神経内を刺激が伝導する、消化管内を食物が移動する

またピッタやカッパを動かす力でもある。。

場)臍から下、大腸、太腿、脚、耳、肌など

つまり生命維持機能そのものを動かす力。 





ピッタ pitta

水と火のエネルギーからなる。
身体内での物質代謝、化学反応、体熱などに関わる。

例)消化作用、酵素反応、ホルモン作用、体温維持 物事を把握し判断する力 など

場)みぞおち下臍上。小腸、胃、汗腺、肝臓、血液、視力など

反応の力 変化させる力



カッパ kapha

水と土からなる、安定したエネルギー。
身体に滑らかさを与え、衝撃から護る。体格を作り維持する。


場)胸、喉、心臓、脾臓、四肢、脂肪、鼻、舌など

身体をつくる 潤滑油





マラ

マラは身体の生命維持活動(食事や代謝)により生じる老廃物であると同時に体内でのそれぞれの機能を果たしている。 マラの代表的なものは 便、尿、汗。

以下はそれぞれのマラの機能

  • 便 purisha: 固形の老廃物を排泄する。アグニ(消化力)を支える。臓器を支える土台。
  • 尿 mutra : 全身から代謝から生じる老廃物を集める排泄する。
  • 汗 sweda: 肌から老廃物を排泄する。肌を保湿する。

ひとこと:老廃物もただのゴミではないのです。ある一定の量が体内にあることによってその機能を果たしている。。お腹に多少の便が居座っていることで消化や臓器の安定に関わっていたなんて、目からウロコでしたが、確かに下痢が続いて腸が空っぽになるとお腹に力が入らずに落ち着かない気がします。。。

アーユルヴェーダでは”デトックス”という考えはありません。身体がきちんと機能していれば老廃物をきちんと排泄できるようになっているからです。逆に機能が上手く働かない状態の時には、身体の奥の老廃物を取り除くことはできないのです。まずは機能不全を解消するための治療(ハーブや生活習慣など)を行います。



アグニ  

消化、代謝の力。火のエネルギー。
消化・同化・異化作用、ホルモン作用、酵素作用、体温の維持に関わる。
健康のための基本となる力。

ひとこと:アグニは私たちの活力源のようなもの。これが弱まると万病の元。アグニは食事などの生活習慣によって大きく影響を受けるので、まず健全なアグニを立て直す生活習慣を見直しましょう。。



アーマ  

未消化のもの、代謝不全産物。何らかの理由で消化や代謝がうまく行かなかった場合、その過程で生じる中途半端な産物や、不完全な産物。身体にとっては吸収して利用することができないため残留しやがて身体機能が正常に機能することを妨げ、悪循環に陥るとやがて病気を発症する。アーマの蓄積を防ぐには健全なアグニを育てることが大切。

ひとこと:身体の奥に溜まったアーマは下剤を飲んでも取り除けません。。 物理的に洗い流すイメージよりも、アグニの化学処理能力を使って解毒化(消化)することで初めて排泄が可能になります。

アーマ蓄積の症状例

舌苔、口臭、体臭、関節痛(硬くなる感じ)、体の鈍重感、発熱、かかとの痛み など

LinkIconアーマ生成を防ぐための食事法
LinkIconアーマ排泄を促すハーブスパイス類

オジャ

生命力、精力、免疫力。先天的なものと、後天的なものがある。
後天的なものは滋養のある食物がきちんと消化されることで得られる最終産物がオジャ。

健康な人は食事からオジャを常に補給でき、そのおかげで健康な免疫力を保つことができる。
一旦、体調不良となり消化機能不全となるとオジャを得られないためアーマが溜まるだけではなく、オジャが作られないために精力や免疫力が低下し病気になりやすくなる。

アーユルヴェーダの治療は最終的にはオジャ(生命力・精力)を増すこと。